「想いをつなぐ」、その実現へ向けての新しい提案
このようなお悩みはありませんか?
(ケース1)
認知症になった時など、万が一に備えて、賃貸不動産の管理、相続税対策等が必要だが、成年後見制度では自由な資産運用ができないので心配だ。
(ケース2)
先祖代々の不動産について、子に相続させた後の承継先についても決めておきたい。
(ケース3)
自分が認知症になり、万が一のことがあった場合でも、自分の資産で配偶者や子どもの生活を保障したい。
(ケース4)
重度の障がいを持ち生活が不安な子どもがいるので、自分が亡くなったあとはその子どものために自己の資産を使ってほしい。また、その子どもに万が一のことがあった場合は、自分や子どもの世話をしてくれた人に資産を承継させたい。
(ケース5)
まだ息子に会社を引き継がせるわけにはいかないが、自分が認知症になり、万が一のことがあった場合には不安なく株式を承継させたい。
遺族に争いを残さないために
2019年現在、認知症患者数は600万人弱といわれていますが、成年後見制度の利用者数は、2018年12月時点で約2.7%となっています。後見制度を利用していない認知症患者の金融資産等は、塩漬けされているか、もしくは親族や第三者に濫用されている可能性があります。
信頼できる家族との間で行う家族信託制度を利用すれば、認知症による資産凍結を防ぐことができ、遺された家族を継続的に扶養することも、遺産相続でのいわゆる“争族”を防ぐことも可能です。
私たちは、お客様やその家族から、その家族構成や家族との関係性、希望などをしっかりとお聞きし、お客様の資産を円滑に承継できる仕組みづくりを行います。
家族信託制度とは
家族信託制度は、特定の目的(たとえば、自分の老後の生活・介護等に必要な資金の管理および給付など)にしたがって、保有する不動産・預貯金等の資産を信頼できる家族に託し、その使用・管理・処分を任せる仕組みです。
これにより、信託をした者(委託者兼受益者)がのちに認知症等になってしまった場合も、その財産が凍結されることなく、信託を受けた家族(受託者)が委託者兼受益者のために管理・処分することができます。
一般社団法人家族信託普及協会は、この家族信託を普及することを目的とする法人ですが、当協会内の家族信託専門士は、現時点で約2,000人。そのうち、兵庫県内の弁護士は当事務所の水上弁護士を含めて5名程度です。
当事務所では、この協会の趣旨に賛同し、今後も家族信託の普及を促す活動を進めてまいります。
家族信託制度を利用するメリット
メリット1. 認知症による資産凍結を防ぐ
家族信託により、本人(高齢の親など)の体調・判断能力に左右されない財産の使用・管理・処分が可能となります。
本人が元気なうちから信頼できる家族に自分の財産の管理を信託した場合、信託後に本人の判断能力が低下・喪失したとしても、その「資産が凍結される」ことなく、財産管理を託された家族主導で、本人が定めた目的(本人の介護、配偶者の介護等)に従い、財産の使用・管理・処分をスムーズに行うことができます。
メリット2. 障がいを持つ子のために資産を活用できる
家族信託により、自身の死後も遺された妻や、障がいのある子のサポートを行うことができます。
家族信託を組むことで、本人が死亡した後でも、第2次受益者を設定しておくことで、遺された妻、障がいのある子のために、本人の資産を活用し、財産を承継する者を指定できます。
また、財産を承継した者に財産管理能力がない場合には、本人が亡くなった後も信頼できる受託者の元で財産の管理を行うことが可能です。
メリット3. 本人の想いを叶える資産承継が可能
家族信託を組むことで、自分が死亡した場合に信託財産を承継する者を定めることができますし(一次相続)、一次相続により承継した者が死亡した場合の承継者を定めること(二次相続)、また、さらに次の承継者(三次相続)、さらにその次……と何段階にも資産の承継者を定めることが可能です。
これにより、一次相続による資産承継者(高齢の配偶者など)が認知症や障がいにより、遺言等で次の承継者を指定できない場合、その人に代わって資産の承継者を指定することができます(実質、その人が遺言を書いたのと同じ効果を発揮できます)ので、後々の遺産分割協議等による紛争を予防することができます。中小企業の自社株の承継についても対応が可能です。